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トータル人事制度
[トータルジンジセイド]

人事評価、目標管理、賃金・賞与、人材育成などの制度がトータルに連動した人事制度。年齢や勤続年数にとらわれず、高い成果や業績を上げた社員を高く評価するとともに、その結果を公平かつ適正に賃金などの処遇に反映させることで、社員のモチベーションに応えることを目的としています。
(2005/2/14掲載)

トータル人事制度のケーススタディ

等級制度、評価制度、賃金制度を<br />リンクさせる新しい人事制度

経済・経営環境がめまぐるしく変化する中で、各企業は否応なしに人事パラダイム(人事の枠組み)の転換を迫られています。昨今では年功制から成果主義への流れが大きく加速。このため従来の人事処遇制度の中枢をなしていた等級制度、評価制度、賃金制度などを全面的に改めて、お互いをリンクさせた新たな人事制度を導入する企業が増えています。

国内製薬大手の武田薬品工業は、1997年から年功色の強い職能資格制度を廃止、職務を基準とする処遇体系に改めるとともに、評価にコンピテンシーを取り入れた制度を導入しました。さらに2003年には管理職の賃金を、経験年数に応じて一定範囲で賃金が上昇していく範囲職務給から、等級間格差の大きい等級別定額の職務給に変更しています。また、組合員層についても、年齢給、扶養手当て、住宅手当てを廃止して職務給に一本化。昇給ゼロや降給もあり得る仕組みに改めました。

また、総合電機大手の日立製作所は2004年から、管理職を除く全従業員の処遇制度を抜本的に見直し「能力」「行動・プロセス」「成果」の3つの面から各人を評価する新制度を導入。同時に資格制度を総合職と専門職の2職群に再編し、年功的な昇格運用を廃止するとともに、評価次第では昇給ゼロや降給も発生する賃金体系に改定しました。

このほか、世界的な自動車メーカー、ホンダも2002年から一般従業員層を対象に、従来の等級制度を根底から見直し、実績に応じて賃金が上下する仕組みを取り入れるとともに、評価制度にコンピテンシーやチャレンジ評価といった新設項目を導入しています。能力主義・成果主義を推進するため、人事制度の抜本改革を打ち出す企業が、これから増えてきそうです。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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