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ブラジルでの事業設立 パート2:銀行口座開設

2025-05-23 テーマ: 海外進出

サンパウロやリオの地元ビジネスリーダーに尋ねれば、おそらく皆同じことを言うでしょう。「ブラジルコスト」 という言葉は現実のものです。 「ブラジルコスト(Custo Brasil)」とは、ブラジルでビジネスを行う際につきまとう非効率性と煩雑な手続きを、現地の人々が言葉で表現したものですが、これは単なる言い伝えではありません。税金から物流、そしてもちろん銀行業務に至るまで、あらゆるものに織り込まれているのです。

しかし、明るい展望もあります。ブラジルの金融システムは急速に発展しており、イノベーションによってかつてないほどの発展を遂げています。シティバンクのレポートによると、近年の進歩は国際企業にとって「新たなチャンスの時代」を告げています。政府が支援するPIX即時決済ネットワークは、資金移動のあり方に革命をもたらしています。ブラジルはまた、独自のオープンバンキングイニシアチブのおかげもあって、インクルーシブ性と競争力においても世界トップクラスに位置しています。

適切なアドバイスがあれば、国際企業は法人口座を開設し、成長を遂げることができます。このコラムでは、ブラジルで法人銀行口座を開設する際に知っておくべきことを詳しく説明します。

 

革新と官僚主義の融合

ブラジルの銀行インフラはかつてないほど強固になっています。イタウ、ブラデスコ、サンタンデール、ブラジル銀行といった大手銀行に加え、ヌーバンク、インター、C6銀行といった新興のデジタル系銀行も台頭しています。

しかし、選択肢が多様であるということは、国際企業にとって必ずしも順風満帆とは限りません。

デジタルファーストの銀行でさえ、ブラジルの規制枠組みに縛られており、必然的に煩雑な手続きを強いられます。外国人の所有権が絡む場合、対面での確認がいまだに一般的です。書類は翻訳、公証、そして多くの場合は認証が必要となります。

システムは最新かもしれませんが、根深いコンプライアンスに基づいて構築されています。そのため、処理期間の延長や相当量の書類処理が必要になることが予想されます。

そのため、適切な銀行パートナー(貴社の体制、スケジュール、リスク許容度に合ったパートナー)を選択することが重要です。

 

従来の銀行とデジタル銀行:どちらがより良い選択でしょうか?

銀行選びは、まさにここからが興味深いところです。ブラジルの伝統的な銀行は数十年にわたる経験と、それに見合う対面式のインフラを備えています。しかし、それは同時に、長い待ち時間、旧式のシステム、そして手作業による手続きを意味します。

一方、デジタルバンクは洗練されたインターフェースと迅速な口座開設を可能にしています。とはいえ、ほとんどの銀行は、少なくとも現時点では、外資系企業構造に対応できる体制が整っていません。

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