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「第37回 雇用保険料率の改定と変更のタイミング」

2017-04-17 テーマ: 人事給与(ペイロール)アウトソーシング

年度替わりの時期がやってきました。今年は、雇用保険料率引き下げの法案が国会に提出されています。順調に法案が可決されれば、平成29年4月1日から労働者負担分・事業主負担分がともに引き下げられる予定です。このコラムを目にするときには、すでに可決されているかもしれません。

給与計算を行う上で、雇用保険料率の変更時期は間違いの起きやすい事項です。

今回は、雇用保険の新料率と徴収のタイミングについて確認をしていきたいと思います。

 

【平成29年度の雇用保険料率】

平成29年4月1日以降の雇用保険料率を「労働者負担分・事業主負担分ともに1/1000ずつ引き下げる」ための法案が国会に提出されています。

雇用保険二事業の保険料率については、引き続き3/1000の予定です。雇用保険二事業分の保険料は事業主のみが負担しますので、給与計算とは直接関係はありません。

このまま、修正されずに法案が国会で成立した場合は、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの雇用保険料率は下表のとおりとなります。

この原稿を作成している段階では、まだ保険料率の引き下げが決まっておりません。料率変更の決定に関しては、厚生労働省のホームページ等に掲載されますので、実際に給与計算を行う前に確認してください。

※表については「平成29年度「雇用保険料率」を引き下げるための法律案を国会に提出しました」で検索すると「厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク」が公開されているPDFで閲覧できますので、そちらをご覧ください。

【雇用保険料率の変更時期】

雇用保険料の計算は、その月に支給される給与総額に雇用保険料率を乗じて決定します。そのため、健康保険や介護保険、厚生年金保険といった社会保険料とは違い、毎月の給与の増減にあわせて、雇用保険料も変動します。

それでは、雇用保険料率が改定された場合は、いつの分の給与から雇用保険料を改定すれば良いのでしょうか?

 

雇用保険の徴収時期は、意外に知識があいまいな方が多く、後で誤りが判明するケースがあります。

すべての会社が、単純に4月に保険料が改定されたから4月に支払われる給与から保険料率を変更すれば良いのではありません。正しくは、それぞれの会社の賃金締日を基準にして変更するのが原則になります。

 

それでは、具体的に2つの例を見てみましょう。

 

(例1) 当月締 当月支払いの場合

締日:4月20日 支払日:4月30日

→ 賃金締日が4月1日以降なので、4月30日支払給与より、

新しい雇用保険料率で計算

 

(例2) 当月締 翌月支払いの場合

締日:3月31日 支払日:4月25日

→ 賃金締日が3月中なので、4月25日支払の給与は従前の雇用保険料率で計算し、

5月25日支払給与より、新しい雇用保険料率で計算

 

このように、賃金締日が改定日前後いずれかにあるかにより、雇用保険料率を変更する時期が決まります。賃金支払日で判断して、雇用保険料率を変更しないようにしましょう。

なお、労働保険料の申告の考え方も同様に賃金締日が基準になります。念のため、自社の計算方法が法令に即しているかを確認してみましょう。

(注)「雇用保険法等の一部を改正する法律案」は平成29年3月29日に成立し、

3月31日に公布されることになりました。

 

 

 

 

 

鈴与シンワート株式会社 人事給与(ペイロール)アウトソーシングS-PAYCIAL担当顧問
経営者の視点に立った論理的な手法に定評がある。
(有)アチーブコンサルティング代表取締役、(有)人事・労務チーフコンサル タント、社会保険労務士、中小企業福祉事業団幹事、日本経営システム学会会員。

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