平成21年分民間給与実態統計調査結果について(国税庁)
平成22年9月
国税庁
平成21年分民間給与実態統計調査結果について
1 調査の概要
(1) 沿革
民間給与実態統計調査は、昭和24年分から始まり、以後毎年実施しており今回が第61回目に当たる。
昭和29年分の調査から、統計法に基づく指定統計(第77号)となり、平成19年の統計法改正により、平成20年分の調査からは基幹統計とされている。
(2) 目的
この調査は、民間の事業所における年間の給与の実態を、給与階級別、事業所規模別、企業規模別等に明らかにし、併せて、租税収入の見積り、租税負担の検討及び税務行政運営等の基本資料とすることを目的としている。
(3) 調査の対象
この調査は、平成21年12月31日現在で民間の事業所に勤務している給与所得者(所得税の納税の有無を問わない。)を対象としている。
(注)
1)集計に当たり、パート、アルバイト、正規・非正規等といった給与所得者の従業上の地位は区分していない。
2)この調査は民間の給与所得者の給与について源泉徴収義務者(事業所)の支払額に着目し集計を行ったものであり、その個人の所得全体(※)を示したものではない。
(※)複数の事業所から給与の支払を受けている個人の給与の合計額、給与以外にも所得を有する個人の所得の合計額等
3)この調査は標本調査であるため、標本事業所及び標本給与所得者から得た標本値に、それぞれの標本抽出率の逆数を乗じて全体の給与所得者数、給与額及び源泉徴収税額を推計している。
2 調査結果
(1) 平成21年12月31日現在の民間の事業所に勤務する給与所得者
平成21年12月31日現在の給与所得者数は、5,388万人(対前年比1.6%減、86万人の減少)となっている。また、平成21年中に民間の事業所が支払った給与の総額は192兆4,742億円(同4.4%減、8兆8,435億円の減少)で、源泉徴収された所得税額は7兆5,706億円(同12.3%減、1兆571億円の減少)である。
(2) 民間の事業所に1年を通じて勤務した給与所得者
イ 給与所得者数及び給与総額
民間の事業所に1年を通じて勤務した給与所得者数は、4,506万人(対前年比1.8%減、82万人の減少)であり、これを男女別にみると、男性2,719万人(同2.2%減、62.5万人の減少)、女性1,786万人(同1.1%減、19万人の減少)となっている。
また、給与総額は、182兆8,745億円(同7.2%減、14兆1,925億円の減少)となっている。
(注) 「1年を通じて勤務した給与所得者」とは、平成21年1月から12月まで引き続き勤務し、給与の支給を受けた月数が12ヶ月の者をいう。
ロ 平均給与
(イ) 平均給与は、406万円(対前年比5.5%減、23万7千円の減少)で、男性500万円、女性263万円となっている。また、平均給与の内訳は、平均給料・手当350万円(同4.2%減、15万3千円の減少)で、男性428万円、女性230万円、平均賞与56万円(同13.2%減、8万5千円の減少)で、男性71万円、女性33万円、平均給料・手当に対する平均賞与の割合(賞与割合)は、16.0%(同1.7%減)で、男性16.6%、女性14.3%、となっている。
(ロ) 平均給与の業種別順位については、平成20年分と比較して、不動産業,物品賃貸業(前年11位)と卸売業,小売業(前年10位)の順位が入れ替わっている。
ハ 税額
給与所得者数4,506万人のうち、源泉徴収により所得税を納税している者は、3,683万人(対前年比4.0%減、154万人の減少)で、その割合は81.7%となっている。
また、その税額は7兆1,240億円(同16.7%減、1兆4,311億円の減少)となっており、納税者の給与総額に占める税額の割合は4.31%となっている。
※国税庁 報道発表より抜粋・9月30日