ベトナム 労働者不満「収入増えず」、最賃上昇でも
来年1月から最低賃金を平均12.4%上昇させるとの結論が、最低賃金改定に関する政府の諮問機関である国家賃金評議会(NWC)で出されたが、労働者の賃金は簡単に上がりそうもない。7日付VNエクスプレスが報じた。
ハノイ市バックタンロン工業団地の工場労働者であるホアさんの月収はこの2年間、450万ドン(200米ドル、約2万3,880円)のままで増えていない。最低賃金は過去2年でそれぞれ14%、14.8%引き上げられているにもかかわらずだ。今の月収は最低賃金に比べ高いことは確かだが、子供を預けている実家に仕送りするため節約する毎日を送っている。ホアさんは、来年の昇給も期待薄だと肩を落とした。
ベトナム労働総同盟(VGCL)のマイ・ドゥク・チン副議長によると、現在ハノイの労働者の平均月収は440万ドン、ホーチミン市は490万ドンに達しているため、ホアさんのような人は決して珍しくないという。
ベトナム商工会議所(VCCI)のホアン・クアン・フォン副会頭は、最低賃金の引き上げで企業の社会保険料負担額が20%余り増加するとの見通しを示し、労働者の昇給どころか賞与や手当のカットが行われる可能性があると指摘した。
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(The Daily NNA労務・人事・安全ニュース http://news.nna.jp/ /9月9日号より転載)