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標準報酬月額
[ヒョウジュンホウシュウゲツガク]

「標準報酬月額」とは、会社と社員が折半で負担する健康保険・介護保険・厚生年金保険の社会保険料の計算を簡易にするための仕組みで、毎年一回7月に、4月、5月、6月の3ヵ月間に支払われた給与の平均額を、「標準報酬月額表」の等級区分にあてはめて決定するものです。社会保険料の金額は、この標準報酬月額に保険料率を乗じて算出します。こうすることにより、残業代などの増減で給与の支給額が毎月変動しても、社会保険料は一定の金額を控除すればよい仕組みになっています。
(2015/10/28掲載)

標準報酬月額のケーススタディ

4、5、6月に残業が増えると損をする!?
煩雑な社会保険料の計算を簡素化する制度

毎年4月から6月まではなるべく残業しないほうがいい。残業するほど、給料が減って損をするから――。そんな話を聞いたことがある人は多いでしょう。「損をする」といわれるのは、給与から毎月一定額で天引きされる厚生年金や健康保険の社会保険料が、原則、残業代を含めた4、5、6月の3ヵ月間の給与支払実績によって決められる、「標準報酬月額」をもとに計算されるためです。

社会保険料は毎月納付すべきものですから、残業の増減などで変動するアクチュアルな月ごとの給与支払額をもとに、一人ずつ個別に計算するのではあまりにも煩雑すぎます。それだけで膨大な手間とコストがかかり、事務処理をする会社も、管理する国も大変でしょう。そこで、標準報酬月額の仕組みを用いて、簡単に算出できるようにしたのです。

先述したように、各社員の標準報酬月額は毎年一回7月に、4、5、6月の3ヵ月間の給料の平均額を、厚生年金の場合は全30等級、健康保険なら47等級に区分された標準報酬月額表にあてはめて決定されます。これを「定時改定」といいます。たとえば、標準報酬月額が「23等級41万0000円」という場合、4、5、6月の給料の平均額が、39万5000円以上42万5000円未満の人がこれに該当します。つまり算出された平均額が39万8000円の人も、42万0000円の人も、標準報酬月額は同じ「23等級41万0000円」と見なされるわけです。また、報酬月額の根拠となる給与には、基本給や残業代はもちろん、通勤手当や住宅手当など各種手当も含まれます。基本的に、毎月受け取るものすべてが含まれると考えていいでしょう。

定時改定で決定された標準報酬月額は、その年の9月1日から1年間有効で、翌年8月31日まで同じ額の社会保険料が天引きされます、その間に基本給や通勤交通費の変動があり、よほど大きく給与額が変わらない限り、改定されることはありません。したがって4月から6月にたまたま残業が集中すると、年間の保険料は上がりますが、残業が減って給与額が少ない月でも保険料の負担は変わらないため、“損をした”と感じる人が多いのでしょう。

もともと4、5、6月といえば、新入社員を迎えて、何かと組織が落ち着きませんし、会社によっては、年度末の決算業務で休日出勤が増えるような繁忙期でもあります。そうした傾向が顕著な企業にとって、定時決定による社会保険料の決め方には不利な面がありました。これを是正するために、2011年4月から新たな仕組みが導入されています。業種や部署の性質上、毎年4月~6月に残業が増え、定時決定による標準報酬月額が高くなりやすいケースについては、前年の7月から当年6月の月平均の報酬から算出した標準報酬月額と比べ2等級以上の差が生じた場合にかぎり、申し立てによって標準報酬月額を後者のものにすることが可能になりました。

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